衛生管理者と保健師

衛生管理者と保健師

保健師の資格があれば、衛生管理者の試験を受けることなく第一種衛生管理者の免許が与えられます。保健師とは、看護大学や保健師養成校などで所定の教育を受けた後、保健師国家試験に合格して得ることができる国家資格です。

 

衛生管理者の資格も保健師と同じく国家資格ですが、保健師のように特定の教育を受けることなく、受験資格をクリアしていれば、誰でも衛生管理者試験を受験できます。

 

しかし、保健師の資格を持っていれば自動的に第一種衛生管理者の資格が与えられるわけではなく、各都道府県に衛生管理者免許の申請をする必要があります。

 

衛生管理者は、事業所における労働者の安全・衛生指導や健康管理、健康促進、事業所内の安全・衛生管理などを受け持つ専門家であり、保健師は、地区活動においての保健指導、健康教育など、公衆衛生活動を全般に行う、地域看護の専門家です。どちらも人々の健康や衛生面の管理・指導を行うエキスパートであるということでしょう。

 

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労働安全衛生法での衛生管理者

衛生管理者とは、労働安全衛生法によって定められた国家資格です。第一種・第二種衛生管理者、衛生工学衛生管理者、総括安全衛生管理者など、すべての衛生管理者が労働安全衛生法における国家資格保持者ということになります。

 

労働安全衛生法は、労働災害防止のための基準の確立や責任体制の明確化など、事業所における労働者の健康と安全を確保し、衛生的で快適な職場環境作りの促進を目的とする法律です。そのため事業所は、試験や特別講習などで免許を与えられた衛生管理者を選任することを義務づけられています。

 

選任する衛生管理者の人数は労働安全衛生法で定められており、一番少なくても常時50人以上の労働者を有する事業所では、1人以上の衛生管理者を選任しなくてはなりません。また保健師や医師など一定の資格を持つ人は、試験をせずに第一種衛生管理者の資格免許を取得できますが、労働安全衛生法の定める免許とは異なるため、改めて都道府県に申請する必要があります。

 

労働安全衛生法は、規模にかかわらずすべての事業所に適用される法律であり、衛生管理者の資格はその労働安全衛生法に定められた国家資格であるため、転職などにも非常に有利な資格であると言えます。

 

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